20131127_183814


銘 柄篠峯(しのみね)

種 類純米酒

蔵 元千代酒造

場 所奈良県御所市大字櫛羅621





GoseCity 「ごしょ」と書いて「ごせ」と読むので、県外の人は初見でなかなか読めない地名です。僕はテストで「ごせ」と書いてしまったことがあります。

前回の葛城市と接しており、この地域は葛城氏という昔の豪族によって治められていました。御所市を通り、そのまま紀の川にそって和歌山まで行く道は、古墳時代から街道として存在していたらしく、例えば風の森峠などは当時から存在している峠だそうです。まあ、今の道が当時の道そのものだ、という訳ではないのですが。

御所市はツツジで有名な葛城山(別名:篠峯)があり、シーズン時は混雑します。他にも、水平社発祥の地であったりだとか、どこかのマンガで聞いたことのある高鴨神社があるのも御所市です。

篠峯というお酒が奈良県外でどれほど有名なのかは分かりません(県内の人間なので県外からの評価というのはどうしても疎くなってしまいます)が、僕の中ではとても大きな存在感のあるお酒です。
僕に日本酒の広さを実感させてくれたのが「篠峯」のお酒です。

篠峯とは葛城山の旧称であり、このお酒はそこから取られています。また、「峯」という漢字には櫛の背という意味もあり、この千代酒造がある辺り一帯の地名を「櫛羅」と呼ぶのですがそれと何か関係あるのかもしれません(ないかもしれません)。

この千代酒造では「篠峯」の他に「櫛羅」というお酒も作っており、分かりやすい違いを挙げるならばお米が違うそうです。ちなみに「くじら」と読みます。奈良県は内陸県なのに海の動物の名前が地名になっているのはなんだか面白いですね。動物由来の地名なのかは分かりませんが…

篠峯のお酒は、「あ、篠峯のお酒の味だ」と分かる部分がある気がします。他のお酒だとランクが違うと舌に残る感じが違うとかあったりするんですが、篠峯は口の中に残る風味がどれもほんのりと似ており、まるで兄弟のようです。僕は「実家のような安心感」と表現しています。

20131127_183802 さて、まず香りですが、あまりこれといった特徴のある香り(フルーティとか、クセがあるとか)は感じられません。お米の香りもあまりしませんでした。ほんのりとフルーティな香りがした程度。

味の印象は「きりっとした感じ」でした。
後味は、どこか柑橘系の苦味を連想させる風味でした。

一口目は「なるほどね」という感じでしたが、少し時間をおいて二口目を飲むと、印象がガラリと変わりました。口の中でお酒の風味がふわふわと広がり、日本酒のしっかりとした味が舌に染み渡りました。


篠峯は頻繁に新たなお酒を出すところだそうですが、あまり大きな蔵ではないため出荷される数は少なく、すべてを飲むには運が必要かもしれません。でも実家のような安心感を感じさせてくれるお酒ですし、僕はここの蔵はおすすめなので、是非奈良に来た際には飲んでいただきたいなあと思います。

それでは、また次回に。